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社労士が解説する、採用面接の進め方・質問内容

中小企業経営者からの比較的相談を受けるのが
「採用面接の仕方がわからない」
「どんな質問をすれば質問すればいいのかわからない」
といった採用面接に関する内容です。今回は採用面接の具体的なやり方について解説します。

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■社労士が警鐘、社長が最終面接をするから求職者に逃げられる

採用面接の進め方を解説する前に、1つ質問いたします。
採用面接を複数回する場合、社長はいつ登場されますか?

面接が2回のところは2次面接、3回のところは3次面接。
最終面接で社長(役員)が登場するという会社が多いかと思います。

「では何故、最終面接なんですか?」
こう質問すると「えっ?社長面接は最後にするものじゃないんですか?」
との返答が大半です。

確かに社長面接=最終面接の位置づけにしている企業は多いです。
が、それは大企業を中心とした一般的なやり方。

一次面接で社長が登場、それが中小企業の採用面接

中小企業の場合、採用面接でいかに御社のファンにするか。
ファンにしない限り、御社に入社しません。
だからこそ、社内で一番エネルギーが高い社長に一次面接をしていただきたいのです。

御社と求職者が最初に出会う一次面接こそ、求職者を惹きつける絶好の機会。
社長の影響力で、一気に求職者をファンにしてしまいましょう!
この場面を採用担当者に任せるから、求職者に辞退されるのです。
社長が面接しない場合であっても、社内一エネルギーが高い方にしてもらって欲しいです。

こんな話をすると必ずと言っていいほど聞かれるのが、「社長が一次面接でOKを出したら誰も見送りにできない」です。

2次面接は、条件面接という位置づけで「条件面で折り合うかどうか?」をテーマにすればいいのです。

■社労士が解説する、採用面接の進め方

では実際の面接の進め方に入りましょう。

採用面接の流れとしては
まずはアイスブレイクで求職者の緊張を和らげ、求職者の自己紹介、それに対する質問。
このように続くのが一般的です。
でも、これは一般的なやり方。
中小企業は一般的なやり方ではなく、求職者を惹きつける=ファンにする面接をしましょう。

私が関係先に指導している採用面接の流れは以下となります。

1 面接官の自己開示

求職者に自己紹介を求めるなら、まずは面接官が自己開示をしましょう。
エネルギーまでしっかりと伝えることがポイントです。

2 会社のプレゼンテーション

「応募の動機」を聞くことが多いようですが、あまり意味のない質問です。
応募の段階で「入社したい」と思わせる材料が無いのが中小企業なので。
創業の背景、理念・ビジョン、事業の説明、特徴や差別化のポイントを説明し、最後に面接官自身が会社のことをどのように捉えているのかを説明しましょう。
求職者の共感を得ることがポイントです。

3 募集職種の説明

配属される部署がどんな仕事をしているのか、どんな人が働いているのか、募集することになった背景や求める経験、人材のタイプを説明しましょう。
求職者が実際に働いている場面をイメージできるかがポイントです。

4 理解度・貢献点の確認

ここで求職者に質問をします。ポイントは笑顔で傾聴しながら、見抜くことです。
質問は次の2点です。
①ここまで話した中での、不明点や感想は?
この質問で、理解力や興味、質問力を確認します。
②この会社・職種で貢献できそうかどうか?
通常は「はい」と答えるので、なぜそう思うのかを過去の経験をもとに深く質問していきます。

5 夢・ビジョン等確認

「3~5年後の目標」「将来的にどんな仕事をしたいか」「どんなキャリアを描きたいか」等、求職者の夢やビジョンにスポットを当てます。
傾聴、承認をしながら深く質問していくことがポイントです。

6 応援宣言

夢・ビジョンを承認したうえで、当社なら実現できる環境が整っている。是非応援したいと応援宣言をします。

7 面接終了、フィードバック

以上で面接は終了ですが、できればフィードバックの時間を取りましょう。
採用面接で注意すべきは、不採用とすることで求職者が不満を覚えることです。面接の中で評価できた点、改善した方がよい点などを伝えることで、不満を防止するばかりか、良い印象を持っていただくことができます。

■社労士が指導している、採用面接3つの事前準備

ここまで採用面接の流れについて解説しました。
最後に、採用面接をする前に是非ともしていただきたい事前準備についてお伝えします。

原稿を作成し、トレーニングすること

私は、クライアント先の経営者に、採用面接をする際はしっかりと原稿を作成し、トレーニングをすることを指導しています。
中小企業の経営者の場合、その時の雰囲気で進めていく方が多いのですが、それは避けるべきです。良い社員が採れるかどうかで会社の将来がかかっていることを意識していただきたいです。

全員に同じ質問、価値観が浮かび上がるまで深堀をすること

求職者によって質問を変える、限られた時間内で多くの質問する、このような経営者も多いですが、それでは求職者のことが何もわかりません。

同じ基準で判断をする為には、全員に同じ質問をしなければ比較ができません。
また、質問で大切なことは、価値観が浮かび上がるまで深堀することです。
例えば「元気に挨拶ができますか?」という質問に対し、間違いなく「はい、できます」と答えます。それが本当かどうかは、挨拶に対する価値観によります。
「子どもの頃、近所の人に挨拶をして褒められた」このような答えで、しかも具体的なエピソードがあると、本当だと解釈することができます。
時間に限りがありますので、多くのことを質問するより、特に大事な質問に絞って深堀することをお薦めします。

適性検査をすること

3つ目に、採用面接を補足するものをして是非適性検査を実施して欲しいです。
どれだけ人を見抜くプロであっても、1時間の面接では限りがあります。
というよりプロであればあるほど、「適性検査をしないなんてあり得ない」と言います。
1名につき数千円で実施することができます。後々トラブルを起こされることを思えば、安いものだと思います。

■まとめ

今回は具体的な採用面接の仕方について解説しました。求職者をファンにするという意味で、採用面接は商談と同じだと言えます。
事前準備をした上で商談をされるように、採用面接も事前準備をしっかりとした上で臨んでください。

当社労士事務所は大阪・堺市を中心に経営者の人材に関する課題解決に取り組んでおります。

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