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社労士が解説する、なぜ即戦力人材が期待外れに終わるのか?

即戦力だと期待して採用したのに、期待外れだった。
あるいは、すぐに辞めてしまった。
そんな経験をされている社長も多いかと思います。
実際、私が経営者から受ける相談の中でも
「即戦力だと期待して採用した中途社員が、思ったような働きをしてくれない」
というのが多いです。
今回は中途社員を活かす方法について解説します。

■社労士が警鐘を鳴らす、中小企業で即戦力という幻想

はじめに、即戦力をどう定義するかですが、一般的には中途採用の人材を指すことが多いです。ことを指します。
スキルや能力は備わっていて、しかも前の職場では成果を出している。
その為、『特別な教育や研修をしなくても成果をあげてくれる人材』と期待するようですが、残念ながら、中小企業に即戦力は存在しません。

何もせず成果をあげる人材なんて居ない

例えばプロ野球の世界でもそうですよね。
新人の場合はともかく、プロの世界で抜群の実績を残している選手でさえ、FAで移籍したとたん、全く振るわないというケースをよく見かけます。
投げたり打ったり、技術をそのまま使える。しかも相手選手とはリーグは違ったとしても何度も対戦しているはずです。
それなのに外れることがあるのですから、全く知らない世界に飛び込んだ人材が、放っておいても成果をあげるなんてあり得ないと考えていただいた方がいいです。

しっかりとフォローしていくことが重要です。

■社員が解説する、新入社員がつぶれる2つの要因

では、具体的にいつ、どのようなフォローをすればいいのかを考えてみましょう。
最初の3か月、飛行機で例えると、離陸直後の最も不安定な時期です。
この時期に新入社員がつぶれてしまう要因を、1つ1つ潰してくことで、期待通りの仕事をしてもらう足場を固めることができます。

新入社員がつぶれる要因① 聞いていた仕事と違う

面接やその後入社までの過程で、職場のことや実際にしていただく仕事について、充分に説明をしてきているとは思いますが、それでもギャップが生じます。
あなたが「伝えたこと」とその方(新入社員)に「伝わったこと」の違いであったり、新入社員の方にとっては、まだ職場や仕事の一部分だけしか見えていません。
その一部分だけで判断して悩んでいるケースももよく起こります。
それら1つ1つギャップを確認しながら、埋めていくことが重要です。

新入社員がつぶれる要因② 人間関係が悪い(疎外感)

う1つは、人間関係。疎外感と言ってもいいかもしれません。
社員にとっては当たり前のことでも、新入社員の方にとっては未知の世界。
蛍光灯のスイッチがどこにあるかもわからない(何にもできない)状態、不安でいっぱいです。それらを放っておくと、1つ1つは些細なことでも疎外感をつながりつぶれてしまったり、すぐに辞めていまうことにつながります。

これらを解決する為に、ブラシス(ブラザー・シスター)制度を採って、先輩社員がマンツーマンで指導している企業が多いです。

■社労士の顧問先が実施している『早期離職防止プログラム』

私は、新入社員がつぶれてしまったり、早期離職という事態を防止し、期待通りの活躍をしてもらう為に、顧問先の社長に『早期離職防止プログラム』を実行してもらっています。

入社から3か月間、中でも重要なポイントは以下の通りです。
・入社当日
・初めての休日前
・2週間後、1か月後
・3か月後

入社当日

初出勤時のストレスは大きなものです。そのストレスを軽減できるよう、次の準備をしていただくといいでしょう。

・座席表や役職がわかる資料
 小さな会社の場合、新入社員のことを社員は認識できるのに、新入社員は社員全員を覚えるというスト 
 レスがかかっています。

・社内用語集
 当たり前のように使っている社内での言葉は一般用語でしょうか?

・社内ルール
 昼食に行くタイミングやルール、帰宅のタイミングや出勤時間等、わかならいことだらけ
 で1つ1つストレスがかかっています。

初めての休日前

金曜日の夕方(土日が休日の場合)、不満やギャップが残らないよう面談をしましょう。
ここで不満を持って帰宅すると、休日に家族や友人と相談して「そんな会社はブラックだよ!」となるケースがあります。

2週間後、1か月後

最初の1か月間はギャップの確認。特に職場に馴染むことができるかどうかが重要です。しっかりとフォローして下さい。即戦力人材が本来の能力を発揮できずに終わってしまういケースの多くは、職場に馴染めていないことが要因です。

3か月後

入社時に伝えている期待と役割通りに業務遂行できているかの確認、ギャップが大きい場合はその理由も明確にしていきましょう。
再度面接時に確認した、本人の目標やキャリアビジョンに立ち戻ってモチベーションを上げ直すことも必要になります。

■まとめ

今回は、入社3か月間についてのフォロー体制について解説しました。
実際のところ「そこまで手が回らない」と思っておられる方も多いでしょう。
でも、それが御社の発展に直接関係する、極めて重要度の高い仕事なのです。
必要に応じて、社労士や人事コンサルタントに協力を求めながら、実行できるようにしたいただきたいです。

当社労士事務所は大阪・堺市を中心に人材に関する悩みをお持ちの社長をサポートをしております。

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