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社労士が語る!社員が定着する会社が発展しない以外な理由とは?

大阪 堺市の中小企業を中心に企業の抱える問題解決を目指しており私自身、社労士であると同時に採用定着士として「ヒト」の採用・定着も支援しています。
その立場で言うのもなんですが、これまで多くの会社を見てきた経験から、社員が定着している会社で発展しているところは意外に少ないんですよね。
そこで今回は、社員の定着と会社の発展について考えてみたいと思います。

■そもそも社員の定着と会社の発展とは無関係

中小企業の経営者からの「社員が定着しない」という相談を日頃からよく受けます。
そこで私が次のようにお聞きします。
「では、社員が定着したら会社はどうなりますか?」

そこで返ってくる答えは、
「いや~、定着しないのは良くないでしょ」
「辞められると人手不足の状態になり。連鎖退職が怖い」
「採用と教育に手間やコストがかかる。これがバカにならない」

それぞれ表現の違いはありますが、集約するとこのようになります。

確かに入社した社員が次々と辞め、ほとんど残らないという状態は良くないでしょうが、そのような極端な場合を除き、定着しないのはダメという明確な理由は見当たりません。

辞められると人手不足の状態になり、連鎖退職が怖い。
これはあるかもしれません。切実な問題ですよね。
中小企業の多くは、代替人員を確保するのも大変な状態なので。
でも、それが怖いからということで何とか定着してもらうことばかり考えていると、将来もずっとその悩みから解放されません。
むしろ、今後労働者人口が漸減していく中で人員を確保するのはもっと難しくなります。

また、採用と教育に手間やコストがかかるのも事実です。
でも、その手間とコストをかけることが会社の将来を変えるとしたら話が変わります。

その時のことも確かに大切ですが、もっと重要視すべきは会社の将来、永続的に発展させるということではないでしょうか。

社員定着の本来の目的は会社の永続的発展

では、会社を永続的に発展させるにはどのような要素があるでしょうか?
「人材」に絞って考えると、京セラ創業者の稲盛和夫氏の次の言葉が思い浮かびます。

仕事の結果=考え方×熱意×能力

①考え方・価値観 … 会社の考えや方向性を社員に浸透させること
②意欲・熱意 … 意欲・熱意を持って考え、行動すること
③スキル・技術 … スキル・技術や知識を高めていくこと

この3つの要素を組織として形成していくことが重要と言えます。

社員が定着する(会社に長く居る)ことで、会社の考えや方向性が社員に浸透しますか?
これ実はあまり関係ないのです。

定着する(会社に長く居る)ことで、意欲・熱意は高まりますか?
むしろベテラン社員の方がマンネリになるというのが実情です。

定着する(会社に長く居る)ことで、スキルは高まりますか?
確かに新人よりもベテランの方が高い場合が多いです。
が、これもその人その人の素材によって大きく左右されるのではないでしょうか。

このように考えていくと、
「人材が定着する」というのはどうでも良く、3つの要素を充たす「良い人材」少なくとも「普通以上の人材」が定着することが重要であることを理解いただけるかと思います。

今回のテーマである「社員が定着する会社は発展しない」のは、「人材の定着」を目的に取り組んだ結果、3つの要素を充たさない人材が定着している。
”厳しい言い方をすると「居心地の良い職場」に「出来ない人材」が滞っているという状態になっているからです”

■社労士が解説、転職理由から考える“良い人材”と“悪い人材”の違いとは?

en転職『人事のミカタ』に面白い記事が掲載されていますので、ご紹介します!

この記事によると、転職・退職理由は順位は以下です。

1位 報酬を上げたい      57%
2位 職場の人間関係が合わない 48%
2位 評価に納得できない    48%
2位 上司と合わない      48%

となっています。

この記事では、転職・退職理由のタテマエとホンネがあり、会社にはホンネの理由を言わないそうです。今挙げました4つはホンネの理由ですが、本日のテーマとは少しずれますので割愛します。
要は、~会社を辞める原因として、大きく「報酬・評価」と「人間関係」 に分かれている~ということです。

更に面白いのは、転職理由と転職先での満足度(定着・活躍につながる)の関係です。

良い人材の基準

ここで言う”良い人材”というのを転職理由別に見た転職後の満足度で、見てみると以下のような結果が出てます。

1位 専門知識やスキルを発揮したい 44%
2位 報酬を上げたい        42%
3位 仕事の領域を広げたい     31%

ひと言で表すと、成長意欲系の理由です。

悪い人材の基準

一方で、満足度が低いのは以下のような理由で退職を考える”悪い人材”です

1位 上司と合わない      42%
2位 職場の人間関係が合わない 40%
3位 報酬を上げたい      33%

死後になってそうですが“くれない族“「~してくれない」そんなイメージです。

先に述べました3つの要素(考え方・熱意・能力)が大きく関係しているようです。
転職先での満足度が低い(定着・活躍につながらない)人に残ってもらっても会社の為にはなりません。

■まとめ~経営者として取り組むべきことは?~

以上のことから、経営者としてどう取り組むべきでしょうか。

「人材を定着させる為に、人間関係を円滑にする研修をしましょう」
そんな提案を受けることがあるかもしれません。

もちろん人間関係は大切ですが、会社の発展、個々の目標達成に向けて進んでいく為の良い関係性でなければ意味がありません。

成長意欲が高く「結果を残してその結果として給料を上げたい。」
そんな人材が定着するような会社作りをしていく必要があります。

その具体策については、今後のブログで発信していきたいと思います。

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