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「ドライバー不足は嘘」と言える理由-運送業の人手不足対策成功事例

従業員20名を抱える運送業の社長、Aさんは深刻なドライバー不足に頭を悩ませています。大手求人広告やドライバー専門の媒体に出稿しても応募者がほとんど現れず、特に過去2か月間はわずか1名からの応募のみ。「以前に比べて反応が著しく落ちた…」と落胆します。このままでは会社の未来が危うい―そんな不安が日に日に膨らんでいきます。

一方で、同じく従業員20名を擁する運送業の社長Bさんは、求人を出すたびに安定して5~6名のドライバーが応募し、中から適任者を選んで採用。ドライバー不足とは無縁の状態を保っています。

しかし、AさんとBさんには驚くべき共通点があります。同い年で、創業もほぼ同時期、従業員数は同じ20名、家族構成も同様に奥さんと3人の子供。実は、この二人は同一人物―AさんとBさん、それは社長の二つの顔なのです。

Aさんは、多くの社長が陥る典型的な求人対策の罠にはまっていました。一方、Bさんとしての彼は、ある重要な変更を加えることで状況を一新しました。

この記事では、多くの社長が犯す求人対策の誤りと、ドライバー不足を解消するための革新的なアプローチについて詳しく解説します。

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ドライバー不足は実際どうなの?運送業界で何が起きているのか

テレビやインターネットでよく目にするトラックドライバー不足の問題は、社会的に大きな注目を集めています。しかし、採用定着士としてクライアントの採用をサポートする立場から見ると、問題の捉え方にはもう一つの側面が存在します。適切な採用戦略と求人内容の工夫によって、良質な応募者を確保できるケースもあり、「ドライバー不足」と一言で言い切れない状況があります。この視点から、「ドライバー不足」問題を社会全体と個別企業という二つの視点で考察していきます。

ドライバー不足の背景と現状分析

運送業界では、人手不足がよく報じられますが、その背景には輸送需要の増加や労働人口の減少があります。2024年現在、特に長距離運転を担う大型トラックドライバーの需要は高まっていますが、働き手を確保するのが難しい状況です。この問題は、物流の効率化やコスト増加に直結し、経営にも大きな影響を与えています。

運送業界の人手不足問題を深堀りすると、根本的な原因は多岐にわたります。

第一に、過酷な労働環境があります。長時間労働や休日出勤が常態化しており、これが若い世代にとっては魅力的に映らない大きな要因です。

第二に、業界の高齢化が進んでいることも問題として挙げられます。これにより、業界に新鮮な活力や若者特有の視点がもたらされにくくなっています。加えて、業界のイメージ問題も見逃せません。

かつてはトラックドライバーのイメージが若者にとってカッコよく映ったものの、近年は長時間労働などの厳しい条件がクローズアップされ、業界への関心が薄れがちになっています。これらの要因が複合的に絡み合い、人手不足の進行を招いています。

運送業界における人手不足の誤解

社会全体で「ドライバー不足」と騒がれていますが、クライアントの採用をサポートする立場から見ると、この問題は条件のミスマッチや求人内容の魅力不足といった別の面から捉えられます。実際に、効果的な採用戦略を実践することで良質な応募者を確保している企業も存在しています。このように、「ドライバー不足」と一見感じられる状況も、適切な対策を講じることで解決可能であることを示しています。

なぜ「ドライバー不足は嘘」なのか:トラックドライバー求人に対する新たな視点

社会全体が人手不足になる中、トラックドライバーの有効求人倍率は全体の有効求人倍率を大きく上回ります。求人を出しても人が来ない状況を併せて考えると「やはりダメか」となるのもわかります。

ですが、ですが、有効求人倍率だけでは表せない新たな視点を持つことで、トラックドライバー求人は集まりやすい、「ドライバー不足は嘘」という考え方ができます。

有効求人倍率が示す人手不足の現実

有効求人倍率は、求人市場のバランスを示す重要な指標で、特にトラックドライバーの職種では深刻な人手不足が示されています。令和5年12月の時点で、 トラックドライバーの有効求人倍率は2.79倍に達しており、これは求職者一人当たり2.79件の求人があるということを意味します。(ハローワーク職業別労働市場関係指標(実数)・パート含む常用)

 全体の市場としては1.27倍(令和5年12月季節調整値)であり、トラックドライバー職種の倍率がいかに高いかがわかります。

これは、1名のドライバーを複数の企業が求めている「超売り手市場」であり、企業にとっては採用が困難であるという状況を示しています。

実は、トラックドライバー求人は応募が集まりやすい:その3つの根拠

採用定着士としてクライアントの求人をサポートしていて実感するのは、採用難易度は有効求人倍率だけではないということです。中でも、トラックドライバーは意外と応募者が集まりやすく、サポートする立場からは、クライアントの悩みに対して最も成果が出やすい職種です。その根拠を3つ解説します。

(1)トラックドライバー求人は競合が少ない
有効求人倍率は、ハローワークに登録されている企業(求人)数と求職者数を示します。
しかし、実際に採用が行われるのは、ほぼウェブ上の求人サイトです。このため、有効求人倍率と実際の状況は異なることがあります。

競合の実数を確認するには、Indeedでの検索が有効です。スマホでIndeedにログインし、大阪市平野区でトラック運転手を検索すると、約2000件の求人が出てきます。

この数は、他の職種と比較して少なく、
介護職が28000件、営業が16000件、製造が11000件であることから、
トラックドライバー求人は競合が少ないことがわかります。

ウェブ上の求人件数が多い場合、求職者が特定の求人にたどり着きにくく、求人が埋もれてしまう可能性が高くなります。

トラックドライバー求人は、出稿すれば求職者の目に触れやすいというメリットがあります。

(2)トラックドライバーは求職者が多い
求人件数が少ないことは、ウェブサイト上で求職者の目に触れやすいというメリットをもたらします。しかし、求職者自体が少なければ、商店街が閑散としてしまい、応募にはつながりません。トラックドライバーの分野では、求職者自体もある程度のボリュームがあります。

ハローワークが提供する大阪労働局管内の求人・求職バランスシート(令和5年11月)によると、求職者数は以下の通りです。

・トラックドライバー:2721名(自動車運転従事者)
・介護:4434名(介護サービスの職業)
・営業:4077名(営業の職業)
・製造:6800名(生産工程従事者)

トラックドライバーの2721名は、他職種と比較して少ないものの、介護職や営業職の半数以上のボリュームがあります。これは、競合が少なく、それなりに「人通り」のある商店街のような状況であり、小規模企業にとっては戦いやすい環境であると言えます。

(3)競合企業の求人内容が薄い
トラックドライバー求人は、競合が少なく、「人通り」がある商店街のような環境で、小規模企業にとっては戦いやすい状況にあります。

重要なのは、スマホの画面に並んだ求人一覧から、求職者が貴社の求人を選び、詳細の求人内容を見て、応募につながるような流れを作ることです。

商店街で通行人が店構えに興味を持って店に近づき、店の前でメニューや案内を見て入店を決めるように、求職者が求人の一覧から貴社の求人詳細を見たくなる工夫、そして求人詳細を見て応募したくなる工夫が重要です。

実は、私から見たところ、運送業ではこれらの工夫がされていない求人がほとんどです。

例えば、文字量。単純に文字量が多ければ良いと言うものではありませんが、言葉足らずだと伝わりません。多くの運送ドライバー求人の文字量は、1,000~1200字、少ないものでは800~1,000字です。

この文字量では、基本的な募集要項以外に書くことができません。結果、給料はいくらという条件面だけでの比較になるので、余程良い条件でなければ応募が来ないのです。

私が採用支援している求人情報は、少なくとも4000文字以上はあります。求職者にしっかりと自社の特徴を伝えるためには、これくらいの文字量は必要になります。


競合の求人内容が充実していない中で、求人に工夫をし、求職者に貴社の特徴をしっかり伝えることが、応募者を集める鍵となります。

3.9割の企業が陥る求人対策3つの過ち

多くの企業が求人活動において、良い求人媒体の選択、自社の魅力を伝えることの重要性が含まれているとされていますが、実はこれらはしばしば落とし穴となり得ます。

特に、求人に対する一般的な常識とされているこれらのアプローチは、重要な視点を見落としてしまうことで過ちとなってしまうのです。さらに、一般的なビジネスプロセスにおけるPDCAサイクルの適用が求人活動において欠けている点も問題です。これらの過ちを詳しく見ていき、どのように改善できるかを探ります。

1つ目:良い求人媒体(求人広告)選びが重要という考え方

適切な求人媒体を選択することは、企業が直面する人手不足問題を解決する上で非常に重要です。多くの経営者が、タウンワーク、DODA、Indeedなど様々な求人広告媒体の選択について意見を交換しています。これらの媒体は確かに求職者を引きつける力を持っていますが、より重要なのは、その媒体の中で、御社がターゲットとする求職者からの応募を獲得することです。

釣り堀に例えるならば、良い釣り場を選ぶことも大切ですが、どのようにして魚を釣るか、すなわちどのような釣り竿や餌を使い、どのような技術を用いるかが、成功の鍵を握っています。同様に、求人広告を出す場所を選ぶことも大切ですが、その広告の内容や、応募者にアプローチする方法が、実際に求める人材を獲得するためには不可欠です。

2つ目:自社の魅力を伝えることが重要という考え方

求人広告で応募者を引きつけるためには、単に給料や勤務時間、休日などの労働条件を羅列するだけでは不十分です。

そこで、一般的に言われるのは「自社の魅力」を伝えるという視点です。
とても重要なことですが、ここで見落としがちになるのが、「求職者目線」で自社の魅力を伝えることです。

魅力を伝える際、多くの企業は今の自分たちの立場(社内目線)で考えがちです。
ですが、しかし、このようなアプローチでは求職者の心を掴むのは難しいでしょう。

たとえば、もし苺パフェがあなたにとって魅力的な食べ物だとしても、魚にとって苺パフェは何の魅力もありません。

このように、社内で魅力的と思われているものが求職者にとって魅力的であるとは限りません。自社の魅力を伝える際には、求職者が何を求めているのかを深く理解し、それに応える内容を提供することが求められます。

3つ目:求人を公開したらあとは応募を待つだけ

現状の求人方法は、求人を出した後は単に応募を待つだけというのが実態でしょう。
ですが、これでは不十分です。商談で成果が出ない時に原因を分析し、改善策を講じるように、求人も同様のアプローチが必要です。

多くの企業では、応募数に一喜一憂するだけで、応募が少ない原因やその改善に向けた対策を怠っています。求人原稿にどれだけ力を入れても、応募が期待通りに集まらない場合は、その理由を深堀りし、必要な修正を加えることが重要です。一般的なビジネスで行われているPDCAを回すという考え方です。そうすることで、次回の求人でより多くの応募を得ることができます。

4.トラックドライバー応募が12倍になった運送業社長の求人対策

運送業の社長が直面したトラックドライバー不足問題を解決するための戦略について説明します。

従来の求人広告方法では成果が出ず、応募がほとんどない状態から、ある具体的な対策を施した結果、応募数が12倍に増加しました。この対策とは、求職者の視点に立ち、彼らが求人情報を検索してから応募に至るまでのプロセスをスムーズにするための「仕掛け」を施すことです。

成功事例を参考に、同じ方法を他の人手不足が深刻な業種や職種にも適用し、顕著な改善を達成しています。>この対策の詳細は、電子書籍「小さな会社の求人:3つの仕掛け」で紹介されており、読者に対して無料でプレゼントしています。


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トラックドライバーの応募が12倍に:成功事例の詳細な分析

冒頭の運送業社長、トラックドライバーの求人はこれまで3大求人広告の1つである大手求人広告に出稿していました。過去はそれなりに上手くいっていましたが、数年前から急激に反応が鈍くなってきました。今回も2か月間出して応募は1名。しかも、その応募者とは連絡が取れずじまい。

やはりこの社長も、求人対策にの3つの過ちをしていました。

・良い求人媒体(求人広告)選びが重要という考え方
・自社の魅力を伝えることが重要という考え方
・求人を公開したらあとは応募を待つだけ

そんな時に、ある方法を使って求人募集をやり直したところ、同じ2か月で12名の応募。
何と12倍です。その中から良い人材だけを採用することができました。

その後も、求人を出せばコンスタントに月5~6名程度の応募が来ます。もうドライバー不足に悩むことはなくなりました。

その社長がやった求人対策とは、一言で表現すると、求職者の視点で、求人の検索から御社の求人にたどり着くまでの導線を作ること。言い換えると「求人に仕掛けを作る」という考えです。

実践できる具体的な対策とアドバイス

求職者の視点で、求人の検索から御社の求人にたどり着くまでの導線を作る「求人に仕掛けを作る」というやり方を取り入れることで、きっと御社の求人も改善され、1~2か月後には「ドライバー不足」とは無縁の企業に変革されることでしょう。

この「求人に仕掛けを作る」というやり方で、トラックドライバー以外にも保育士、看護師、歯科助手、営業、介護職といういずれも人手不足が深刻に進んでいる業種、職種で続々と成功事例が出ています。

・代表1名の行政書士事務所(営業)
・新設の重症心身障がい児童施設(看護師・保育士)
・職員10名の保育園(保育士)
・社員6名の歯科医院(歯科助手)
・社員20名の障がい者自立支援センター(介護職)

具体的な仕掛けの作り方は、電子書籍「小さな会社の求人:3つの仕掛け」に詳しく紹介しています。

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まとめ

トラックドライバー応募が12倍になった運送業社長の成功事例では、従来の求人方法を見直し、求職者の視点に立った施策を実施しました。主に、「求人に仕掛けを作る」というアプローチを取り、求人広告の内容を改善し、応募者が求人にたどり着きやすい導線を構築しました。この変革により、短期間で応募者数が大幅に増加し、ドライバー不足の問題を解消することができました。この事例は、求人戦略において求職者のニーズを理解し、彼らの視点からアプローチすることの重要性を示しています。



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