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退職月の賞与社会保険料:徴収する?徴収しない?社労士がくわしく解説

中小企業の社長さん、従業員に賞与を支給する際の社会保険料と雇用保険料の正しい処理方法をご存知ですか?賞与支給は、従業員にとっても企業にとっても重要なイベントですが、その際の保険料の計算や手続きには特に注意が必要です。

社会保険料や雇用保険料の計算は、退職日や賞与支給日によって変わるため、正しい知識を持つことが業務遂行上重要になります。この記事では、賞与支給時の社会保険料と雇用保険料の基本的なルールと、それぞれの計算方法、必要な手続きについて、中小企業の社長さんにわかりやすく解説します。

適切な手続きを行い、法的義務を果たすことは、従業員への責任を果たすとともに、企業の信頼性を保つ上で非常に重要です。この記事を通じて、社長さんが賞与支給時の社会保険料と雇用保険料の扱いに自信を持てるようになることを目指します。

1.賞与からの社会保険料控除のキホン

賞与の支給と社会保険料控除には、ちょっとしたルールがあります。
具体的には、月末に退職するか、月の途中で退職するかによって扱い方が異なります。ここでは、月末と月途中の退職者に対する賞与からの社会保険料控除の違いを分かりやすく説明します。

賞与と社会保険料の関係

賞与を支給する際、社長さんが知っておくべきポイントは、賞与からどのように社会保険料を計算するかです。賞与は従業員の収入の一部として、健康保険料や厚生年金保険料の計算の基礎になります。しかし、この計算は退職日によって異なります。

社会保険料の控除は、資格喪失日の属する月の前月までとなっています。
資格喪失日は、退職した日の翌日となっているので、退職日が月末か月途中かによって、資格喪失日の含む月が異なり、社会保険料の控除方法が変わります。

月末退職者の賞与における保険料計算

月末に退職する従業員に対する賞与の社会保険料計算は、少し注意が必要です。例えば、従業員が12月31日に退職する場合、賞与が12月に支給された時、この賞与からは通常通り社会保険料が控除されます


ここで大事なポイントは、「資格喪失日」です。
12月31日退職の場合、資格喪失日は1月1日となり、社会保険料がかかるのはその前月(12月)まで。
12月の賞与から社会保険料の控除が必要になります。

月途中退職者の賞与と保険料の扱い

一方、月途中で退職する場合、たとえば12月20日に退職する場合、賞与からの社会保険料控除は異なる扱いとなります。このケースでは、賞与から社会保険料を控除する必要はありません。


12月20日に退職する従業員の場合、「資格喪失日」は12月21日、社会保険料がかかるのはその前月(11月)まで。
つまり、賞与の支給される12月は、社会保険料の対象外となるためです。

社会保険料の対象外でも賞与支払届は必要

賞与を支給した際は「賞与支払届」を、賞与支給日より5日以内に日本年金機構に提出する必要があります。
そして、これは社会保険料の対象とであるかどうかではなく、賞与支給日に従業員が被保険者であるかどうかに基づきます。

たとえば、従業員が12月20日に退職し、その資格喪失日が12月21日である場合を考えましょう。
この場合、もし12月15日に賞与が支給されたら、その時点で従業員はまだ社会保険の被保険者です。そのため、賞与支払届の提出が必要になります。

重要なのは、社会保険料が徴収の対象とならない場合でも、支給日に被保険者であれば賞与支払届の提出が必要ということです。忘れずにリストに加えましょう。

2. 賞与を支給時の雇用保険料はどうなる?

賞与支給時には社会保険料だけでなく、雇用保険料の徴収にも注意が必要です。ここでは、賞与支給時の雇用保険料の徴収方法と計算のポイントを解説します。

雇用保険料の徴収方法と賞与支給

まず、賞与支給時の雇用保険料の徴収方法について理解しましょう。雇用保険料は、通常の給与だけでなく、賞与にも適用されます。この際、賞与の金額に対して決められた雇用保険料率を掛けて計算を行います。

例として、賞与が100万円で雇用保険料率が0.6%の場合、雇用保険料は6,000円になります。この計算は、賞与を支給するたびに必要となるため、正確な計算が求められます。

賞与支給と雇用保険料の計算ポイント

次に、賞与支給時の雇用保険料計算の重要なポイントを見てみましょう。雇用保険は「労働の対価として支払われるもの」と定義されているため、賞与支給日に退職している場合でも、その賞与は労働の対価と見なされ、雇用保険料の徴収が必要になります。

社会保険料と雇用保険料の取り扱いが異なることから、特に退職月に賞与を支給する場合は注意が必要です。社長さんがこれらの点を理解し、適切な手続きを行うことが、従業員への責任を果たし、企業の法的義務を遵守する上で重要になります。

まとめ: 賞与支給と社会・雇用保険料の正しい理解と手続き

中小企業の社長さんにとって、賞与支給時の社会保険料と雇用保険料の正しい計算と手続きは非常に重要です。ここでは、賞与支給時における社会保険料と雇用保険料の基本的なルールと、それぞれのポイントをまとめてご紹介します。

賞与と社会保険料の基本
・社会保険料の控除は、従業員の退職日によって異なります。
・退職日が月末の場合、その月の賞与からは社会保険料が控除されます。
・退職日が月途中の場合、その月の賞与からは社会保険料が控除されません。

賞与支給時の社会保険手続き
・賞与を支給する際は、日本年金機構に賞与支払届の提出が必要です。
・月途中の退職での場合、賞与から社会保険料の控除は不要ですが、賞与支払届は必要です。



当社労士事務所は主に20名以下の小規模企業様の採用、定着、人事労務の問題解決に取り組んでおります。





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