
「評価制度」の評価基準には、スキル評価と行動評価があります。
今回は、行動評価の評価基準を作成する際に、私が特に重要視している点をお伝えします。
詳細はこちらをご覧ください。
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社労士が解説、失敗しない人事制度の秘訣は「良いとこ取り」
■社労士が評価制度作成を支援する際、重視する3点

評価基準を作成する際、まず経営者にお聞きするのは目的です。
人事制度の目的は、大きく「処遇と評価」「社員の成長」の2つがあり、どちらも大事なのは言うまでもありません。
ただ、評価制度においては、どちらを主に置くかによって作り方が全く異なります。
私が支援する先では、ほぼ「社員の成長」を選ばれるので、今回は社員が成長できる評価項目に絞って解説します。
人事制度の目的は、大きく「処遇と評価」「社員の成長」の2つがあり、どちらも大事なのは言うまでもありません。
ただ、評価制度においては、どちらを主に置くかによって作り方が全く異なります。
私が支援する先では、ほぼ「社員の成長」を選ばれるので、今回は社員が成長できる評価項目に絞って解説します。
評価項目は9(大項目3×小項目3)つまでに絞り込む
1点目は、評価項目の数です。
多方面から評価がしたいということで、20~30項目、あるいはそれ以上の評価項目を羅列している例をよく見かけます。
でも、社員の成長を主に置いた場合、それでは機能しません。
なぜなら、20も30も並んだ評価項目を見た瞬間、思考停止に陥ってしまいます。
結果として、評価項目を意識することなく期末を迎え、評価される。
社員の成長を主にしたい場合、評価項目の基準を意識して、行動ができるようにしてもらう必要があります。その為、出来る限り項目を絞り込みます。
「ワーキングメモリ」といって、人の脳はせいぜい3つのことしか記憶できないとされています。
私は、大項目として3つ、それぞれの小項目として3つの計9つを目安にしています。
多方面から評価がしたいということで、20~30項目、あるいはそれ以上の評価項目を羅列している例をよく見かけます。
でも、社員の成長を主に置いた場合、それでは機能しません。
なぜなら、20も30も並んだ評価項目を見た瞬間、思考停止に陥ってしまいます。
結果として、評価項目を意識することなく期末を迎え、評価される。
社員の成長を主にしたい場合、評価項目の基準を意識して、行動ができるようにしてもらう必要があります。その為、出来る限り項目を絞り込みます。
「ワーキングメモリ」といって、人の脳はせいぜい3つのことしか記憶できないとされています。
私は、大項目として3つ、それぞれの小項目として3つの計9つを目安にしています。
評価基準は具体的に設定する
2点目は、評価基準は具体的に設定するということです。
様々な評価基準を見ていると、抽象的な表現がほとんどです。
指示される内容が抽象的だと、優秀な人材以外は行動できません。
行動要請するには「○○の場面で、△△ができる」という、誰が見ても実際に行動している場面をイメージできるように落とし込んでいくことが必要です。
また、その行動が社員の成長=成果につながることも大切です。
例えば、このような事例がありました(販売会社の営業社員)
(評価項目)コミュニケーション
(着眼点)顧客や同僚に対し、誠実な対応をし、日頃から信頼関係を構築している
着眼点が求められる行動に当たり、どの程度できているかがを示す内容が、行動要請です。優秀な人材ばかりが集まる企業であれば、これで回していくことができるでしょう。
ところが、中小企業の現実を見ると厳しい企業が多いです。
何をすればいいのかがわからない。
結果、行動を変えることもなく、成長につながらない。
成果・業績にもつながらないということになります。
この会社の場合、社員を交えて検討しこのようになりました。
(評価項目)コミュニケーション
(着眼点)
・顧客(見込客)先に電話をした際、応対してくれた方に「さん」づけで呼ぶ。
・訪問時、警備員に対して敬意と誠意をもって受け答えをする。
キーパーソンと連絡が取れない、あるいは会ってもらえない時に、電話に応対してくれた方や、警備員の方の受けが良いと、味方をしてくれることもあるそうです。
もちろん、これはあくまでほんの一部ですが、みんなができるようになると、社員に成長もスピードが加速しそうです。
様々な評価基準を見ていると、抽象的な表現がほとんどです。
指示される内容が抽象的だと、優秀な人材以外は行動できません。
行動要請するには「○○の場面で、△△ができる」という、誰が見ても実際に行動している場面をイメージできるように落とし込んでいくことが必要です。
また、その行動が社員の成長=成果につながることも大切です。
例えば、このような事例がありました(販売会社の営業社員)
(評価項目)コミュニケーション
(着眼点)顧客や同僚に対し、誠実な対応をし、日頃から信頼関係を構築している
着眼点が求められる行動に当たり、どの程度できているかがを示す内容が、行動要請です。優秀な人材ばかりが集まる企業であれば、これで回していくことができるでしょう。
ところが、中小企業の現実を見ると厳しい企業が多いです。
何をすればいいのかがわからない。
結果、行動を変えることもなく、成長につながらない。
成果・業績にもつながらないということになります。
この会社の場合、社員を交えて検討しこのようになりました。
(評価項目)コミュニケーション
(着眼点)
・顧客(見込客)先に電話をした際、応対してくれた方に「さん」づけで呼ぶ。
・訪問時、警備員に対して敬意と誠意をもって受け答えをする。
キーパーソンと連絡が取れない、あるいは会ってもらえない時に、電話に応対してくれた方や、警備員の方の受けが良いと、味方をしてくれることもあるそうです。
もちろん、これはあくまでほんの一部ですが、みんなができるようになると、社員に成長もスピードが加速しそうです。
評価基準の賞味期限は2年
このような項目を最大9つまで出していくのですが、ピンポイントに絞っていくと「それだけでいいの?」と不安になります。また、全員が頑張れば、すぐにできる項目であるようにも思えます。
かと言って、欲張って多くの項目を出してしまうと、社員が思考停止状態になり、
また、社員が何年たってもできないような高い基準にするのも意味がありません。
そこで私が言っているのは
「みんなで早くできるようにして、次の評価基準を作りましょう」です。
評価基準の賞味期限はせいぜい2年間。
8割の社員ができるようになったら見直しです。
それだけ社員が成長していると楽しいものです。
そうは言っても、2年に一度見直しというのも大変です。
そこで、次のような取り組みをしています。
かと言って、欲張って多くの項目を出してしまうと、社員が思考停止状態になり、
また、社員が何年たってもできないような高い基準にするのも意味がありません。
そこで私が言っているのは
「みんなで早くできるようにして、次の評価基準を作りましょう」です。
評価基準の賞味期限はせいぜい2年間。
8割の社員ができるようになったら見直しです。
それだけ社員が成長していると楽しいものです。
そうは言っても、2年に一度見直しというのも大変です。
そこで、次のような取り組みをしています。
■社労士は社員を巻き込んで評価基準を作成する

それは、評価基準の作成に社員を巻き込むということです。
社員全員が無理な場合も、部課長は巻き込みたいところです。
評価項目を考え、具体的な行動を考えていただきます。
普段あまり深く考えずに、仕事をしている人が多いので、なかなか出てきません。
頭にしっかりと汗をかいていただきます。
作成する手間としては変わらないのですが、社員の成長につながる行動、成果に結びつく行動を考えるというのは仕事に直結した研修になります。
何より自分たちで考え出した評価基準です。
心理学的な「コミットメントと一貫性」が働き、しっかり行動してくれることが期待できます。
社員全員が無理な場合も、部課長は巻き込みたいところです。
評価項目を考え、具体的な行動を考えていただきます。
普段あまり深く考えずに、仕事をしている人が多いので、なかなか出てきません。
頭にしっかりと汗をかいていただきます。
作成する手間としては変わらないのですが、社員の成長につながる行動、成果に結びつく行動を考えるというのは仕事に直結した研修になります。
何より自分たちで考え出した評価基準です。
心理学的な「コミットメントと一貫性」が働き、しっかり行動してくれることが期待できます。
■まとめ
今回は評価基準の作り方について解説しました。
特に評価基準の賞味期限が2年という部分は、ほとんどの経営者の方が驚かれます。
それは書籍等で見かける人事制度のほとんどが大企業で導入されている制度を元にしているからと言えます。
大企業の場合、小回りが効きませんので2年毎に見直しなんてできません。
逆に言うと、中小企業だからこそできる制度を作成していただきたいと思います。
【関連記事はこちら】
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それは書籍等で見かける人事制度のほとんどが大企業で導入されている制度を元にしているからと言えます。
大企業の場合、小回りが効きませんので2年毎に見直しなんてできません。
逆に言うと、中小企業だからこそできる制度を作成していただきたいと思います。
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