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就業規則の届出はいつまで?必要書類は?社長が知るべきポイント

就業規則の届出は、企業運営における法的な義務だけでなく、従業員との良好な関係を築くための基礎となります。経営者にとって、この手続きはしばしば煩雑に感じられるかもしれませんが、正しく進めることで企業の安定と成長を支えることができます。

この記事では、就業規則の届出に関する基本的な流れ、届出先の明確化、必要な書類の準備、具体的な届出手続き、そして社会保険労務士からの具体的なアドバイスを提供します。経営者が見逃しがちな落とし穴から、効率的な届出方法まで、実用的な情報を網羅しています。

この記事を通じて、経営者の皆様が就業規則届出の重要性を理解し、スムーズな手続きを行えるようサポートします。

1.就業規則届出の基本とその重要性

就業規則の作成と届出は、従業員が10人以上いる事業所には法律で義務付けられています。この届出を行うことで、企業は従業員に対して明確な労働条件を示すことができ、法的な保護を受けることができます。
ここでは、就業規則届出に必要性と、届出の期限について解説します。

就業規則届出、なぜ必要なのか?

就業規則の届出は、従業員が働く上でのルールや条件を明確にするために不可欠です。経営者の立場から見れば、就業規則は従業員との間で生じるトラブルを避け、スムーズな業務運営を支援する重要なツールです。

労働基準法では、常時10人以上の従業員を雇用する事業所には就業規則の作成とその届出が義務付けられています。届出は、事業所が管轄する労働基準監督署に提出することになります。

なお、就業規則の効力自体は、届出をしていなくても周囲していれば有効となります。しかし、就業規則の作成義務や届出義務を怠った場合、30万円以下の罰金が科されることがあります。
したがって、経営者としては、適切な時期に正しい手順で届出を行うことが、法的な問題を避けるためにも重要です。

届出はいつまで?経営者が守るべき期限

労働基準法施行規則では、就業規則を新たに作成したり、既存の規則を改定した場合、これを「遅滞なく」届出することが定められています。特に新設企業や規則の変更があった場合、この届出は特に重要です。「遅滞なく」という表現には具体的な期限が定められていませんが、忘れずに早めの提出が望ましいです。
もし半年や1年も前に作成・変更した就業規則の届け出を忘れていた場合でも、今すぐにでも届出を行うことが重要です。

届出には従業員代表者との意見交換や規則の周知も含め、適切な手順を踏むことが求められます。経営者としては、速やかな届出により、労働契約法に基づくトラブルを回避し、企業運営において安定した基盤を築くことができます。

2.就業規則届出の正しい進め方

企業が成長し、従業員数が増加するにつれ、就業規則の作成と届出は避けて通れない課題となります。このセクションでは、就業規則の届出における基本的な流れや注意点、効果的な進め方について解説します。

届出先はどこ?各ケースでの留意点

就業規則の届出先は、基本的に企業の事業所が位置する地域の労働基準監督署です。重要なのは、同じ管轄内に複数の事業所があっても、従業員が10人以上いる事業所ごとに個別の届出が必要であるという点です。これは、就業規則の作成と届出が事業所単位で求められているためです。ただし、従業員が10人未満の事業所の場合、届出は必要とされていません。

複数事業所の場合の届出方法

広域に複数の事業所を持つ企業では、各事業所が管轄する地域の労働基準監督署への届出が求められます。これは、全事業所で共通の就業規則を用いる場合でも同様です。事業所ごとに労働環境が異なる可能性があるため、適切な管理と届出が重要となります。なお、ここでも、従業員が10人未満の事業所には届出が必要とされていないことに変わりはありません。

本社一括届出という方法

事業所が多くなると、就業規則の届出だけでも煩雑になります。そこで、本社が位置する監督署に一括で届け出るという方法があります。ただし、これは全事業所が共通の就業規則に従う場合に限られます。また、一括で届け出をする場合も、必要書類は全事業所分が必要になります。

3.届出に必要な書類の準備とそのポイント

就業規則の届出には、いくつかの重要な書類が必要です。このセクションでは、届出に必要な書類の作成方法と、そのポイントについて詳しく解説します。適切な書類の準備は、スムーズな届出プロセスと法的な保護の確保に不可欠です。

就業規則届出時の必要書類

就業規則の届け出には以下の三つの書類が必要です。これらは全て2部ずつ用意します。

就業規則(変更)届:就業規則を作成・変更した旨を記載した書面。2部
意見書:労働者代表の意見を記載した書類。2部
作成・変更した就業規則:就業規則全体、または変更箇所の新旧条文対照表。2部


これらの書類は、労働基準監督署に1部が保管され、もう1部が返却されるため、2部ずつ用意する必要があります。届け出方法は、直接窓口に持参するか、郵送するかのいずれかです。郵送の場合は、返信用封筒を同封してください。。

就業規則(変更)届の作成ポイント

就業規則(変更)届は、企業が就業規則を変更した際に労働基準監督署に提出する書類の「表紙」として機能します。この書類の様式は任意ですが、労働局のホームページで提供されているひな型を利用することもできます。

就業規則(変更)届の作成にあたっては、以下の情報を明確に記載することが重要です:

・提出先である労働基準監督署長「○○労働基準監督署長」殿
・就業規則が作成または変更されたこと
・事業所の所在地、名称、代表者の名前

これらの情報は、届出書の基本的な部分であり、労働基準監督署が書類を受け取った際に、どの企業からのものかを明確に識別するために必要です。書類は簡潔で読みやすい形式で作成し、必要な情報が正確に記載されていることを確認することが大切です。

労働者代表の意見書の正しい書き方

就業規則届け出には、労働者代表の意見書が必要です。意見書は、就業規則の届出において重要な役割を果たします。こ

意見書の作成には、従業員代表が明確に選出されていること、そしてその代表が従業員の意見を正確に反映した内容を記載することが求められます。

特に意見が無ければ「異議なし」や「意見なし」と記載しますが、実際に意見がある場合はその内容を具体的に書き記すことが重要です。

就業規則届出プロセスの流れと注意すべきポイント

就業規則の届出は、法令に基づく企業の重要な義務です。このセクションでは、届出手続きの具体的なステップと、届出時によくある質問への回答を通じて、スムーズな届出プロセスを理解するためのポイントを解説します。

届出手続きの具体的なステップ

就業規則の届出手続きは以下のステップで進めます:

書類の準備:
就業規則(変更)届、意見書、作成または変更した就業規則の2部を用意します。

労働基準監督署への提出:
準備した書類を、事業所が所在する労働基準監督署に提出します。提出方法は、直接持参するか郵送で行うことができます。

受理の確認:
労働基準監督署が書類を受理し、受理印を押印した書類のコピーが返却されます。

このプロセスでは、書類の正確さと完全性を確認することが重要です。また、郵送で届け出る場合は返信用封筒を同封してください。

届出時のよくある質問とその回答

Q1: 就業規則の届出はいつ行うべきですか?
A1: 就業規則を新たに作成または変更した場合、「遅滞なく」届出を行う必要があります。具体的な期限は設けられていませんが、変更後は速やかに手続きを進めることが望ましいです。

Q2: 10人未満の事業所でも届出は必要ですか?
A2: 法的には10人未満の事業所に就業規則の届出義務はありませんが、事業所内での周知は必ず行ってください。周知には、各作業場内で従業員誰もが閲覧できる場所へ掲示、または備え付けること、従業員に交付すること、社内のイントラネット上での閲覧できるようにするという方法があります。

Q3: 届出後に就業規則を変更した場合、再度届出する必要がありますか?
A3: はい、就業規則に変更があった場合、その都度新たに届出を行う必要があります。変更内容に応じて、新たな届出書と意見書を準備してください。

5.社会保険労務士が教える届出のコツとアドバイス

就業規則の届出は経営上の重要な手続きです。ここでは、社会保険労務士の視点から、経営者が陥りやすい届出の落とし穴と、届出を効率的に進めるための時間管理のコツをご紹介します。

経営者が見逃しやすい届出の落とし穴

経営者が届出でよくあるミスとして、届出書類の漏れです。就業規則、意見書、届出書のすべてが正確であることが不可欠ですが、特に意見書の存在を忘れがちです。
労働者代表との意見交換は形式的なものではなく、真摯に行うべきです。また、届出後のフォローアップも重要で、就業規則が実際に職場で機能しているかを確認し、必要に応じて修正することが必要です。

効率的な届出方法と時間管理のコツ

届出を効率的に行うためには、事前準備が重要です。就業規則の変更点を明確にし、必要書類を事前に整理しておくことで、届出プロセスがスムーズになります。また、届出の期限は「遅滞なく」とされていますが、変更があった際は迅速に行動することが望ましいです。

時間管理においては、届出のための期限を設定し、余裕をもって手続きを進めることが大切です。さらに、社会保険労務士などの専門家に相談することで、届出プロセスの不明点を解消し、時間を節約することができます。

まとめ:就業規則届出の重要ポイント

就業規則の届出は、企業運営において重要な法的義務であり、労働者と企業の双方にとっての基盤を築くものです。以下に、届出プロセスの重要ポイントをまとめます:

(1)届出の基本理解:
就業規則の届出は、従業員が10人以上の事業所に義務付けられており、10人未満でも届出を行うことが推奨されます。

(2)届出先の明確化:
届出先は事業所が位置する地域の労働基準監督署です。複数の事業所がある場合は、それぞれに応じた届出が必要です。

(3)必要書類の準備:
届出には就業規則(変更)届、意見書、就業規則をそれぞれ2部を準備します。これらの書類は正確に作成し、適切に提出する必要があります。

(4)届出プロセスと注意点:
届出手続きは「遅滞なく」行うことが求められ、郵送または直接提出のいずれかの方法で行います。

(5)社労士からのアドバイス:
届出の際には、書類に漏れが無いよう注意し、時間管理を効率的に行うことが重要です。


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